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​学童期・思春期のお口のケア

 

目次

  • 乳歯から永久歯へ

  • 歯が痛くなくても検診へ

  • むし歯予防

  • 歯科矯正治療

  • 歯みがきアドバイス

≪乳歯から永久歯へ≫

 

乳歯から永久歯への生えかわりは6歳頃から始まります。そして、6年から9年かけて親知らず以外の歯の生えかわりが続きます。

生えかわりが上手くいかないと、歯並びにも影響が出てくることがあります。歯並びや顎の成長に問題が生じた場合は、成長期のこの時期に治療を開始しておきたいものもありますので、気になることがあれば、すぐに歯科医院で相談しましょう。

この時期に合った歯の磨き方や管理の仕方を、しっかり身に付けることが大切になります。

 

≪歯が痛くなくても検診へ≫

 

生えかわりの時期は、大切な永久歯をむし歯にしてしまう一番危険な時期です。特に歯に痛みや異常がなくても、歯科医院で定期歯科検診受けましょう。歯や歯肉の病気は、痛みが出た時点では病状がかなり進行しています。

 

万が一、乳歯がむし歯になってしまった場合、やがて永久歯に置き変わるとはいえ、放置してはいけません。乳歯のむし歯が大きく、根の先に膿ができてしまうようなことになると、永久歯の歯の形成そのものにも悪影響が出ることがありますし、乳歯が早いうちに抜けてしまうと、永久歯が生えてくるための十分なスペースの確保ができず、永久歯の歯並びが悪くなることがあります。

歯が痛くなってからのむし歯治療は、時間も費用もかかります。そして、治療をした歯の寿命は、していない歯の寿命より短くなる可能性が高くなり、大きなむし歯に罹れば罹るほど、歯の寿命は短くなってしまいます。

 

また、歯ブラシが隅々まで届きづらいために、歯肉に炎症を起こしてしまうことも多くあります。歯肉炎を放置しておくと重大な歯周病に進行し、将来的に歯を失う危険性が高くなります。また、歯周病は口臭や全身の生活習慣病などの原因にもなります。


半年に一度の定期歯科検診を受けて、むし歯・歯周病を早期に発見し、歯並びの気になるところを相談し、その時その時の歯並びにあった歯の磨き方も教わりましょう。

 

 

≪歯科医院で行うむし歯予防≫

 

生えたての歯は歯質が弱い上、乳歯と永久歯が混在することによる歯列の凸凹や、噛み合わせの部分にある歯の溝などには歯ブラシが行き届かないので、毎日の歯磨きだけではむし歯を予防するのが大変困難です。そのために、歯科医院で行うフッ素塗布やシーラントで対策を打ちます。

 

フッ素を塗布:歯の石灰化を促進させ、歯質を強化します。

シーラント:むし歯発生の最も多い場所である、歯のかみ合わせ部分の溝を予防的に埋めます。

≪歯科矯正治療≫

 

乳歯と永久歯の生えかわりがスムーズにいかないと、歯並びが悪くなることがあります。乳歯が早い時期に抜けてしまった場合は、スペース確保のための処置をすることもあります。

歯並びは、あごの発達とも関わりがありますので、気になることが出てきたら、早めに矯正歯科医に相談しましょう。

歯並びや顎の骨の問題の種類

1,上の歯、上の顎が極端に出ている(上顎前突)、又は、下の顎が極端に引っ込んでいる。

2,下の歯、下の顎が出ている(受け口) 。

3,歯並びがガタガタしている。八重歯。

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4,上下の前歯がうまくかみ合っていない(かみ合わせている状態で上下の前歯に隙間がある、噛み合わせが深すぎる、歯の先端どうしで噛み合わせている)。

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子どもの矯正治療の開始時期

 

子どもの歯科矯正の開始時期は、歯やあごの状態によって異なります。
永久歯が生え揃う前に始める、あごの発達を待ってから始めるなど、症状によって変わりますので、定期的に歯科医院での検診を行い、矯正歯科医に相談することで、治療に最も適した時期を逃さずに開始できます。

時期や状態による歯科矯正の開始時期を、大まかにご紹介いたしましょう。

 

1、受け口の場合 (3~4歳から)

お子様の下の前歯が上の前歯よりも前に出ている、いわゆる受け口の場合は、乳歯列時の3~4歳の頃から治療を開始できることがあります。
主な治療は、マウスピースを寝ている間に装着するというものです。

 

2、混合歯列期 (乳歯と永久歯が混在している時期 6歳から12歳位)

この時期は、顎の成長をコントロールしながら歯列矯正ができます。
顎の成長を促進したり抑制したりすることで、上下のあごのバランスを整えるとともに、永久歯の生えるためのスペースの調整したり、正しいかみ合わせへと導いていきます。
そのことで、
① 歯を抜かずに治療できる可能性が高くなる。
② 永久歯の自然できれいな歯並びを作りやすくなる。
③ 自然なバランスの取れた口元、顔つきに導きやすくなる。

といったメリットが生まれます。
治療期間は1~3年ほどです。
しかし、永久歯の生え代わりや顎の成長の様子によっては、永久歯が全て生えそろってからも治療を続ける必要がある場合もあります。

 

3、永久歯列期 (すべての永久歯が生え揃う時期 大体12歳以降)

単に歯並びが悪いというだけでなく、永久歯が斜めに生えるなど正しく生えなかったり、上下の噛み合わせが悪い場合にも、ワイヤーとブラケット、または、マウスピース式の矯正装置を使って治療をします。
大体の治療期間は、平均1~2年です。

 

子どもの歯科矯正のメリット

 

① 顎の骨の成長をコントロールできる。
歯並びの悪い原因が、顎の骨の大きさによる場合、例えば上や下のどちらかの顎の骨の成長が悪い、又は過剰である場合、早くからの治療が効果的です。上下の顎の成長が著しく大きい場合には、顎の成長が終わってしまってからでは、顎の骨の切除や増結が必要になる場合があります。

② 歯が動きやすい。
骨が比較的柔らかいので、歯が動かしやすく痛みも少なくなります。

③ 歯を抜くことなく治療ができる可能性が高い。
顎の骨や歯列の湾曲の成長を調整しながら歯を並べていけるので、歯を抜く必要がなくなる場合があります。

 

歯並びが悪い事による悪影響

 

歯並びや噛み合わせが悪い事により、将来的にも健康面、精神面で影響が出ることがあります。
 

歯並びが悪いと、むし歯や歯周病のリスクが高まります。特に歯周病菌は心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病などの全身疾患や、生活習慣病、低体重児早産との関わりが指摘されています。
また、歯並びの悪い事がコンプレックスとなり、対人関係で消極的になってしまう事も少なくありません。

 

噛み合わせの悪さは、肩凝りや頭痛、歯ぎしりや顎の関節の痛み、口が開けづらくなる、顎が外れやすいなどの顎関節症の原因に、また、踏ん張りや忍耐力にも悪い影響が出ると言われています。勉強やスポーツのパフォーマンスが低下したり、精神的にも不安定になりやすくなるとも言われています。

 

さらに、言葉の発音に支障が出てくる事もあります。さ行、た行、な行、ら行、Sやthに影響が出やすくなります。

 

歯科矯正治療紹介

≪インビザライン・ティーン (マウスピース矯正) ≫

インビザライン・ティーンは16歳以下のお子様用のインビザライン(目立たないマウスピース矯正装置)です。 乳歯が全て抜けた後から開始できます。
透明なマウスピース式矯正法ですので、見た目が気になりだしたティーンにお勧めの矯正法です。
しかし、インビザライン・ティーンは、全ての症例に適用できるわけではありません。
例えば、以下のような場合には向いていません。
〇 歯並びが大きく乱れている。
〇 上下の顎の骨にずれがある。

歯を動かす距離が大きかったり、顎の骨にずれがあったりすると、マウスピース式だけでは動かしきれないことがあります。この場合は、ブラケットにワイヤーをかけた方法や、マウスピース式との両方の方式を併用した方法が取られます。

インビザライン・ティーンを進めるにあたっては、お子様の協力も欠かせません。いくつかしっかり守ってもらうことがあります。矯正治療をしながら、お子さまの自立心も促していけるのではないでしょうか。

1、 一日20時間の装着を守る。
インビザラインはマウスピース式の矯正装置ですので、自分で取り外しが可能です。
食事や歯磨きの時には外しますので、その後は忘れずに装着をしてください。

2、 歯科医師の指示に従う、定期的な通院
インビザラインは治療を始める段階で、治療の初めから終わりまでのすべての工程がプログラミングされています。そのプラグラムにのっとって2週間ごとに次の段階のマウスピースに変えながら治療が進んでいきます。
指示を守らないと治療がうまく進みません。万が一、プログラムの組み直しとなってしまうと時間が余計にかかってしまいます。そのため、歯科医師からの指示に従う事と、定期的な通院が不可欠です。

お子様のお口の状態により、治療の開始時期は異なってきます。
ベストなタイミングで治療が開始できるよう、早い段階で歯科矯正専門医に相談しましょう。

≪歯みがきアドバイス≫

 

歯の生えかわりの時期は、むし歯リスクが大変高まります。

乳幼児期は歯磨き習慣をつけることに重点を置きましたが、学童期からは、しっかりむし歯予防を意識して歯磨きを行いましょう。

乳歯から永久歯へ生えかわる時には、抜けている部分や生えてくる途中の低い歯があったりして、歯の高さがまちまちであることや、小さな乳歯と大きな永久歯にが混在していることで、歯ブラシが隅々まで行き届かず磨き残しが多くなります。その上、生えたての歯は弱く、むし歯菌に対する抵抗力が弱いため、すぐにむし歯になってしまいます。

このことを念頭に置いて、歯磨きのポイントをおさえてください。

【歯磨きの4つのポイント】


① 上の前歯の永久歯は大きいので歯ブラシを縦に使って一本一本ブラッシングしましょう。

​裏側も同じように、一本一本歯に沿わせながら磨きます。

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② 奥歯の生えかけの低い歯には、歯ブラシを斜めに入れて磨きます。

歯ブラシがしっかり届いているかを時々鏡で見て確認しましょう。

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③ 歯と歯肉の境も丁寧に磨きます。

​歯と歯肉の半分半分の所に歯ブラシを当て、5mmくらいの幅で横に動かします。

④ 歯と歯の間のお掃除には、デンタルフロスも使います。

歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは落とせません。デンタルフロスも使えるようになりたいですね。フロスの操作をマスターするのには時間がかかりますが、鏡を見ながら根気よく続けましょう。

デンタルフロスは、歯と歯の間に通す時も汚れを取る時も、ノコギリをひくように動かします。

フロスを歯と歯の間に通したら、両方の歯のそれぞれの側面をノコギリをひくように動かしながら上下させ、しっかり汚れを落とします。白い歯垢が取れますよ。

くわしくは「デンタルフロスの使い方」のページをご覧ください。

歯みがきのタイミングは毎食後です。忘れてしまっても、夜は必ず磨いてから寝ます。
学校にも歯ブラシを持っていき、お友達と一緒に昼食後の歯磨きをしましょう。

こちらのメールマガジンも、合わせてお読みください。

学童期の歯磨き

https://mailchi.mp/3a0c3d1e8ec4/br1i8w783s

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